ちいさなｈａｐｐｙ

ずっと
開けられなかった
箱がある…




昨日開けてみました…

弟が残した
最後の
命の叫び…

命の声…





全身癌で
最後は痛みとのたたかい…

末期と知っている弟は
自分でどうするか
決めると言っていた…

お互いのやり取りは
メモ書き…


担当の先生をよんで…

もうたえられない…



ラクになりたい…

そのままねかせて…と

弟は…

会話が出来る時から
ずっと私にだけ
話していた事がある…

俺はもう
死は覚悟できてるし
もう疲れた…
でも
お父さんとお母さんが
頑張れっていうから
悲しませたくないから
もう少し頑張ってみるって…


私は
何て言っていいか
わからなかった…


痛い…


白血病だった弟…

骨髄移植した私…

移植後はまるで
双子のように
以心伝心だった
私たち…




弟が元気がないと

私もなんだか
その日は元気がなかったり…

弟が
熱が出たら…

私も体調崩したり…

シンプルが好きだった
弟が…
移植後は
私が骨髄移植したため
好みが変わり
POPな物を好きになったり…


とくに
弟の考えている事が
自分の事のように
わかるようになっていた…

医者は移植したら
そういう事があるといっていた…


私にだけ
弱音を言っていた弟…

痛い…

こわい…

死にたくない…

ねね助けて…と
私が出来る事は
何でもしたし
ねえちゃんが守るからって
ずっと弟の耳元で
話しかけた…


夜がこわいから
妹と私で
交代で病院に行き
そばにいた…



家族が呼ばれ…

痛みをやわらげる
点滴をした…
モルヒネ…
弟は意識がなくなる前に
最後のやり取りをした…

もうおこさないで…





先生
俺頑張ったでしょって…

そして私たちに
手をふり
手を合わせた…
ありがとうなのか…
ごめんねなのか…
涙でにじんで
唇がみえなくて…
わからなかった…

弟の目から
涙が流れ…

だんだん意識がなくなり…

血圧が下がり…

大切な
私の弟は…
いってしまった…

死は残酷で…
残された家族を
苦しめた…
悲しみの
渦に沈んだ…

何度も
死んで行く弟の
夢をみた…

今でも時々
その夢をみて悲しくなる…


あれから
三年がたとうとしている…



病室で
弟と私の手

家族みんなの
大切な写真になっている♪

悲しみの渦から
抜け出せたから…
あの箱を私は
開けた…

両親は
まだ悲しみの渦から
抜け出せずにいる…

12月9日
明日は弟の命日…

まだまだ
辛いけど…

この日がくるたんびに

あの辛い日々を
思い出すけど…

少しずつ前に
進んで行けば
いいと思う…

生きている事に

生かされている事に

感謝する日でもある…

弟の車は
今は私がのっている…

明日は洗車して
ピカピカにしなきゃ♪



１２月9日
明日は笑ってすごそう♪