ちいさなｈａｐｐｙ

さんだんかの花をみると
思い出す人がいます…



我が家の向かいに
住んでるおばちゃん…


世話好きで…
おせっかいで…
心配性で…

私がおばちゃん家の
向かいに嫁に来た時から
同居する私を
まるで娘のように
気遣ってくれました…




そんなおばちゃんの庭には
たくさんの…
さんだんかの花が
咲いていました…

わたしの喜ぶ顔がみたくて
おばちゃんは
さんだんかの花が庭に咲くたびに
私にと持ってきてくれました…

時には
指をハチに刺されてまで
さんだんかの花を
持ってきてくれた
おばちゃん…




私が仕事にいく時間に
外の階段でタバコを吸っていたけど
いつも私を見送るためなの
しってたよ…

私が帰る時間にあわせて
夕涼みしてたの
しってるよ…

よくおばちゃんと2人で
夕涼みしながら
話ししたね…


そんなおばちゃんに
動脈瘤がみつかり
手術する事に…

怖がるおばちゃんと
入院する前の日も
2人で夕涼みしながら
いろんな話しした…
おばちゃんの不安が
少しでも和らぐなら
私は嬉しかった…

入院の日
おばちゃんは
家族の人に連れられて
病院へいきました

退院したら
また夕涼みしようねって
約束した…


おばちゃんは
なかなか退院してこなかった…
しばらくして
おばちゃんの息子が
我が家に来た…
術後の容体が悪くなり
意識が戻らなくなり
おばちゃんは亡くなったと…

今は私に優しくしてくれる
おばちゃんはいない…

朝あの階段で
私にいってらっしゃいって
手をふってくれた
おばちゃんはいない…




おばちゃん
今年もたくさんの
さんだんかが咲いてるよ…



さんだんかを見ると
優しい気持ちになる…

さんだんかを見ると
涙がでてくる…


さんだんかを見ると
優しいおばちゃんを
思い出す…